Twitter で とねさん が教えてくれた A Shorter Proof of Euler's Formula というのがあり、それに対して気が付いたことを備忘録として残しておきます。
最初は「オイラーの公式の導出はテイラー展開しかないのか?」という疑問に対して、とねさんが調べてくれたものでした。
A Shorter Proof of Euler's Formula
http://mathrefresher.blogspot.com/2007/10/shorter-proof-of-eulers-formula.html
確かに、簡単ですが、少しごちゃごちゃしているように感じました。
ここは数学的には厳密ではないけど、思いついたことがあるので、書いておきます。
まず指数関数の微分なので、
[\frac{\mathrm{d} }{\mathrm{d} x}\: e^{ix}= i\: e^{ix}]
[\frac{\mathrm{d}^{2} }{\mathrm{d} x^{2}}\: e^{ix}= - e^{ix}]
です。ここで、実数関数 f(x) 、g(x) を次のように定義します。
[e^{ix}\equiv f\left ( x \right )+ig\left ( x \right )]
したがって、初めの2階微分を考えれば、
[{f}''\left ( x \right )+i{g}''\left ( x \right )= -f\left ( x \right )-ig\left ( x \right )]
であり、実部と虚部に分けると、
[{f}''\left ( x \right )= -f\left ( x \right )\; ;\;\; {g}''\left ( x \right )= -g\left ( x \right )]
という2つの微分方程式になります。
ここから、
[f\left ( x \right )= C_{1}\sin x+C_{2}\; \; or\; \; C_{1}\cos x+C_{2}]
よって、
[{f}'\left ( x \right )= C_{1}\cos x\; \; or\; \; -C_{1}\sin x]
同様に、
[g\left ( x \right )= C_{3}\sin x+C_{4}\; \; or\; \; C_{3}\cos x+C_{4}]
[{g}'\left ( x \right )= C_{3}\cos x\; \; or\; \; -C_{3}\sin x]
です。ここで、1階微分を考えると、
[{f}'\left ( x \right )= -g\left ( x\right )\; \; ;\; \; {g}'\left ( x \right )= f\left ( x \right )]
から、
[f\left ( x \right )= C_{1}\sin x\; ,\; g\left ( x \right )= -C_{1}\cos x]
または、
[f\left ( x \right )= C_{1}\cos x\; ,\; g\left ( x \right )= C_{1}\sin x]
ここで、初期条件を求めておくと、
[e^{0}= 1\; \Rightarrow \; f\left ( 0 \right )=1,\; \; g\left ( 0 \right )= 0]
で、この条件から、
[f\left ( x \right )= \cos x\; ,\; g\left ( x \right )= \sin x]
となり、
[e^{ix}= \cos x+i\sin x]
というオイラーの公式が出てきます。
これもごちゃごちゃしてますね。。
数学に再チャレンジしてみようかな、と視聴者に思わせるような内容でした。
7月27日放送のNHK・クローズアップ現代では、
「大人がハマる“数学ブーム”の謎」と題して、
数学にハマル大人たちの様子などを紹介していました。
番組HPから、放送内容を転載します。
大人の“数学ブーム”が続いている。出版界では「語りかける中学数学」がこの5年間で10万部を突破。高等数学の世界へ誘う「オイラーの贈物」、「ガロアの群論」といった難解な数学の本もそれぞれこの1年で2万部を超える勢いだ。カルチャーセンターや個人塾など社会人向けの数学講座はキャンセル待ちの状態も出ているという。今、多くの大人が数学に求めるもの。それはかつて中高時代に挫折した「何重もの論理の積み上げ」を体感したいという思いや、数学者の「ひらめきの秘密」を知りたいという気持ち。混迷する不安定な社会にあって、確かなものに接したいという願いと、想定外の事態でも進むべき道を切り開ける強さを身につけたいというニーズがあるという。いったい人々は数学にどのような世界を見ているのか? ブームの謎を探りながら、一般社会人をもとりこにする数学の魅力に迫る。
番組では、最近売れている数学の本として、
『語りかける中学数学』(高橋一雄著 ベレ出版)他をまず紹介しました。
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